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風味豊かで持続可能な未来創業者のビジョン
アンドレア・ラスカとのこの対談の 中心で、彼は食の未来とMoMの使命の原動力について独自の見解を語っている。彼は雑音を断ち切り、どうすれば私たちが真の変化を起こせるかについて、単刀直入に核心を突いている。 1.生涯の情熱」という言葉をよく耳にしますが、情熱が真空の中で生まれ...
読了時間: 6分


Issue Vol. 4 — 「Japanese」という言葉を考える〜生きている日本文化とは何か〜
Gastronomy is Not About Haute Cuisine ヨーロッパで暮らすようになってから、「Japanese」という言葉の使われ方について考えるようになった。日本人が営む日本料理店や抹茶カフェへ行くと、「IKIGAI」「ZEN」「DO」「WABI-SABI」といった言葉を目にすることが多い。日本らしい器や空間、美しく整えられたインテリアとともに、それらは一つの「Japanese」という世界観として提示されている。 しかし、その光景を見るたびに、どこか引っかかるものがある。そこには日本を象徴する言葉は並んでいる。しかし、それらがどのような暮らしの中から生まれ、どのように今も生きているのかという文脈は見えにくい。おそらく、それは私自身が「禅」や「侘び寂び」を意識して生きてきたわけではないからだと思う。日本文化は展示される概念ではなく、今も日常の中で繰り返されている生活そのものではないだろうか。 海外では、「日本人は何教なのか」と尋ねられることがある。以前の私は、「特に宗教はない」と答えていた。しかし、日本の歴史を学び直すなかで、
読了時間: 5分


「カレー」が辿ってきた道
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY 「インドには“curry”という料理はないんだよ。」 インド出身の友人がそう言った。その意味がすぐには理解できず、それまでカレーはインドの国民料理だと信じて疑わなかった私は、混乱してしまった。 南インド(タミル・ナードゥ州)出身の友人が作ってくれた、お母さんのフィッシュカレー! 日本人にとってカレーは、唐揚げやハンバーグと並ぶ、子供から大人まで好きな家庭料理である。「今日はカレー」と言えば、誰もが同じようなあの料理を思い浮かべる。 しかし彼女にとっては、「カレー」という一つの料理が存在すること自体が不思議なのだという。インドには、地域ごとに異なる名前を持ち、異なるスパイスを使う料理があり、調理法もさまざまだ。つまり、インドには、日本のカレーライスのように一定の姿を持った「カレー」という単一の料理があるわけではない。私たちが「カレー」と呼んでいるものは、多様な料理を外側からひとまとめにした呼び名でもあるのだ。 数日後、今度はマレーシア出身の友
読了時間: 6分


なぜ私たちは健康を機能単位で買うようになったのか
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY ある日、イタリアのスーパーでヤクルトを見つけた。 思わず立ち止まった。「イタリアにもあるんだ。」 その後の食科学大学の授業で腸内環境について学ぶ中で、日本のスーパーやコンビニにおける乳酸菌飲料や機能性ヨーグルトの充実ぶりは、海外から見るとかなり特殊な存在なのだと知った。日本では当たり前だと思っていた光景が、急に奇妙に見えてきた。 台湾出身のクラスメイトからも、「日本は機能性食品が多い国」という印象を持たれていた。 私自身も、日本にいた頃「ヤクルト1000を飲めば二日酔いしない」と言う友人に影響され、飲み会帰りにコンビニへ寄ってせっせと飲んでいた時期がある。睡眠の質を改善する。ストレスを和らげる。内臓脂肪を減らす。免疫機能を維持する。花粉症対策。 「腸に良い」という一言では収まらないほど、一つひとつの商品が違う役割を掲げている。 先日、オランダの大学を訪れた。 オランダはサステナブルや健康志向の強い国だ。学食の冷蔵ケースには、アイスランド
読了時間: 5分


オランダで見つけた、日本の薬味文化
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY 先日、大学のStudy Tripでオランダに行ってきた。 その中で特に印象に残ったのが、世界中のミシュラン星付きレストランをはじめ、多くのトップシェフから支持されるオランダの企業「Koppert Cress」への訪問だった。マイクログリーンやエディブルフラワーなどを料理人向けに生産・販売する会社で、単に食材を届けるだけではなく、新しい料理の発想やインスピレーションを届けている。 現在は60種類ほどの商品を展開しており、すべて温室で管理され、数週間という短いサイクルで栽培されている。栽培環境を細かく調整することで、表現したい料理のイメージに合わせて、フレーバーや色合い、見た目まで設計することができる。 Sushi MixやSakura Mix、Cocktail Mixなど、シェフは表現したい料理のイメージに合わせてオーダーすることができる。大根や紫蘇のほか、オイスターやオレンジジュースのような味わいのもの、砂糖を加えず自然な甘みを与えられるス
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イタリア人にとってパンとは何なのか
イタリアパン屋見習いシリーズ 最終回 LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY ブラの町のパン屋さんで分けてもらったスターターを使ってサワードウを焼き、感想を聞いてもらおうと翌日もう一度お店を訪ねた。それがきっかけで、数回にわたりパン作りを見習わせてもらえることになった。今回は体験記の最終回として、イタリアのパン職人が持つ製法におけるこだわりについて気づいたことをお届けしたい。 1, 「pasta」が指している範囲の広さ pastaと言ったら、あのイタリア料理の「パスタ」を思い浮かべる人が多いだろう。ところが、パン屋さんで働き始めると、イタリア語においてpasta という言葉が思っていた以上に幅広く使われていることに気がつく。 例えば、pasta madre は天然酵母、pasta sfoglia は折り込みパイ生地、pasta frolla はタルトやクッキー生地。ピザ生地も pasta per pizza と呼ばれる。つまり、イタリア人にとって pasta...
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イタリア人とパンの、ちょうどいい距離感
イタリアパン屋見習いシリーズ 第2弾 LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY ブラの町のパン屋さんに分けてもらったスターターを使ってサワードウを焼き、感想をもらいに翌日改めて訪ねた。それをきっかけに、数回にわたって見習いをすることになった。イタリアの「Forno(パン屋さん)」という場所で見た風景について、いくつか気づいたことがある。第2弾として、前回の続きをお届けしたい。 朝5時半。まだ真っ暗な工房に着く。街は静かなのに、パン屋だけはもう一日が始まっていた。 仕込みを進めているうちに、朝7時オープンのはずなのに、6時台から続々とお客さんがやって来る。「まだ開いてないのでは?」と思っていると、「お客さんが来る時間が開店時間だよ」と言って、普通に対応し始めた。イタリアのパン屋さんは、営業時間よりも「街の生活リズム」で動いている。 しかも、お客さんはみんな注文に迷わない。 私からすれば、イタリアのシンプルな食事パンはどれもよく似て見える。でも常連さんたちは、自分のお目当
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ISSUE VOL.3 カカオから考える、生物文化多様性とサステナビリティー
Gastronomy is not Haute Cuisine 毎年2月になると、日本の百貨店は世界中のチョコレートで埋め尽くされる。バレンタイン催事に長蛇の列ができ、人々は希少なブランドやショコラティエの物語に惹かれ、一粒に惜しみなくお金を払う。パリやブリュッセルでは宝石のようなボンボンショコラが並び、アメリカでは巨大企業がテーマパークを運営するなど、チョコレートは世界各地で特別な文化的価値をまとっている。 スイスの高級チョコレートのボックス。「どれにしようか」と選ぶのにワクワクする。 一方で、カカオ生産における森林破壊や労働問題が取り上げられるようになり、近年のBean to Bar運動は、生産地や品種、発酵方法、生産者との関係性へと消費者の視線を向け直してきた。これは、均質な工業製品としてチョコレートを消費してきた時代からの大きな転換である。 しかしそれでもなお、私たちはあまりにも多くの選択肢に囲まれている。商品に関する情報は増え続ける一方で、結局は話題性や評判、パッケージを手がかりに商品を選ぶことも少なくない。...
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生ものに対する価値観
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY ブラに到着して早々、大家さんが「この街名物のSalsiccia di Bra(生肉のソーセージ)を食べないと!」と言って、お肉屋さんに連れて行ってくれた。 カウンターの向こうのお肉屋さんは、快く味見をさせてくれた。日本にいた頃、生肉の独特な「ぐにゃっとむにょっと」した食感に苦手意識を覚えていた私は、少し身構えながら口に入れた。 心底驚いた。美味しい!! 柔らかくてなめらかで、でも少しだけ食感が残っている。その口当たりは、日本のネギトロを思い出させた。ほんのり甘い!!スパイスの独特な鼻に抜ける香りも、とても好みだ。 一口食べて衝撃を受ける私の表情 イタリアのプロシュートやサラミなどの加工肉文化では、古くから豚肉が使われてきた。 しかし、ブラ周辺はピエモンテ牛(ファッソーナ牛)の産地として知られ、高品質な牛肉文化が根付いていた。中世から近世にかけて、近隣のケラスコという街にはユダヤ人共同体があり、宗教上の理由から豚肉を食べられない人々がい
読了時間: 4分
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