日本の“コメ価格ショック”は落ち着いたのか?ー令和の米騒動ー
- ryoo31
- 5 時間前
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想定外だった「コメの品薄」と価格急騰

2025年、日本では米の価格が急速に上昇し、地域によってはスーパーから米袋が消える現象まで起きた。「いつでも買える」はずの米が手に入りにくくなったことで、多くの消費者に不安が広がり、海外でも「日本で何が起きているのか」と話題になった。
背景にあった“猛暑の不作”と“需要の急増”
原因の中心にあったのは、記録的な猛暑による不作である。日本各地で米が十分に実らず、品質が落ちる「高温障害」が広がった。市場に出せる米の量が大幅に減ったことで、供給が一気に追いつかなくなった。
さらに、コロナ後の観光回復で外食需要が急増したことが、追い打ちをかけた。ホテルや飲食店が必要とするコメの量が増え、流通在庫が短期間で消費され、店頭での品薄を招いた。
“見えない品薄”が価格を押し上げた
品薄の情報が広がると、家庭での買いだめや流通現場の在庫確保が相次ぎ、「在庫はあるが店に並ばない」状態が発生した。この“見えない品薄”が消費者の不安を強め、価格の上昇に拍車をかけた。

現在は安定へ。だが根本の問題は残る
政府が備蓄米を放出し、流通調整を行ったことで、現時点では供給も価格も落ち着きを取り戻している。スーパーの棚には再び米袋が並び、日常の風景はほぼ通常に戻った。
しかし、状況が完全に解決したとは言い切れない。猛暑や豪雨といった気候変動は今後も続く可能性が高く、再び不作が起きれば市場は敏感に反応する。また、農家の高齢化で生産量の基盤が弱まりつつあること、今回の対応で備蓄米の余裕が減ったことも、将来の不安材料だ。
食の安定は“思ったより脆い”という現実
令和の米騒動はひとまず収まったが、日本のコメ市場は依然として揺れやすい状態にある。今回の出来事は、気候・需要・流通といった要因が少しでも乱れるだけで、「当たり前の食」が揺らぎ得ることを示した。
日本にとってだけでなく、世界にとっても“食の安定は想像以上に脆い”という教訓と言えるだろう。








