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News (ニュース)


100年続くパン職人の仕事
イタリアパン屋見習いシリーズ 第1弾 LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY ブラの町のパン屋さんに分けてもらったスターターを使ってサワードウを焼き、感想をもらいに翌日改めて訪ねた。それをきっかけに、数回にわたって見習いをすることになった。イタリアの「Forno(パン屋さん)」という場所で見た風景について、いくつか気づいたことがある。今回はそれを、3回にわたる連載形式でお届けしたい。 1, 「地域の炭水化物インフラ」を担うイタリアのパン屋さん まず驚いたのは、「こんなに色々作っているんだ!」ということだった。 毎朝、町のバールにコルネットや食事パンを配達する。週に数回は、ホテル向けのミニサイズのコルネットや名入りクッキーを作り、近郊のワイナリー向けにもパンを卸す。さらに、町の人気ハンバーガーショップ用のロゴ入りバンズまで焼いている。イタリアの町のパン屋さんが、こんなにもBtoBの仕事をしていることに驚いた。 植物炭の黒いハンバーガーバンズを焼いている様子...
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ガストロノミーは、高級料理のことではない。
Issue Vol. 2 —都市のフードシステムと「つながり」の喪失 1. 商品化される食と、人間的なつながりの喪失 食は「人権」であり、誰もが尊厳をもってアクセスできるべきものである。 しかし現代社会において、食は単なる「商品」として扱われている。 かつては、おばあちゃんや地域の人たちから、日々の暮らしの中で自然に受け継がれていた生活の知恵があった。旬の食材の美味しい食べ方、保存の仕方、食材を無駄にしない方法、そしてその日にあったことを話しながら夕飯を一緒に食べることの大切さ。 食は単なる栄養補給ではない。 人との関係を作り、文化を世代を超えて受け継ぎ、地域や季節を感じるための媒介でもある。つまり食は本来、社会全体で支えるべき、多面的で公共的な性質を持っている。 出典:Vivero-Pol(2017)をもとに、授業資料より再構成 しかし新自由主義の下では、食は「どれだけ利益を生み出せるか」という尺度で語られるようになり、本来共有されていた知識や営みは、お金を支払ってサービスや商品として購入するものへと変化していった。質の高い食へのアクセスは
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なぜ今、私たちは再び「酸味」を求めているのか。
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY 菌の世界は、ある意味とてもシンプルだ。 微生物もまた、私たちと同じように「食べて」いる。糖を食べて、身体を動かすためのエネルギーへ変換する。そして私たち人間は、その代謝の副産物を食べているのである。イタリアで暮らし始めてから、私はそんな微生物の世界を以前より強く意識するようになった。 乳酸菌。ミルクに含まれる乳糖を食べて、乳酸をつくる。得意技は凝固で、牛乳のタンパク質を、自分の作った酸の力でキュッと固めること。 ある日、エクアドル出身のクラスメイトに、スーパーで売っている牛乳と少量のヨーグルトから簡単にヨーグルトを増やせると教わった。しかも彼女は、牛乳やヤギミルク、ギリシャヨーグルトを組み合わせて、自分好みの味にしているらしい。 一見簡単そうだったので、私もやってみた。しかし見事に失敗した。原因は、牛乳を温めすぎてしまったことだった。彼女は「鍋に指を入れても何も感じないくらい」、つまり人肌程度が理想だと言っていたのに、その時の私は菌が活動で
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'その土地を食べる':エミリア・ロマーニャ
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY エミリア・ロマーニャ州の州都・ボローニャ。 とにかく美味しくてカロリーの高い食べ物が多いことから「La Grassa(肥満の街)」、西洋最古の大学があることから「La Dotta(学識ある街)」、そして街全体がテラコッタの赤色で統一されていることから「La Rossa(赤の街)」と呼ばれている。ポルティコが続く街並みや道の中心を走るトラムの風景が印象的。一本細い小道に入るとたくさんの可愛いトラットリアがあり、歩いているだけでテンションが上がる。食の都と呼ばれる理由もすぐに実感できる。 しかし、この街の魅力は単に「美味しいものが多い」ことではない。 なぜこれほどまでに豊かで重厚な食文化が成立したのか。 その背景には、地理・気候・物流・知の集積といった複数の要素が重なっている。 食科学大学での校外学習と、友人に会うために二度この街を訪れる中で、私はこの問いに強く惹かれた。ラグー・ボロネーゼ、ラザニア、トルテッリーニ、ニョッコフリットといっ
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食育:日本の学校給食を考える
Lost in Translation: Life of a Japanese Girl in Italy はじめに:「食育」という概念 「日本には『Shokuiku』があるよね!?」 ある日台湾のクラスメイトにそう言われ、私は驚きました。日本の「食育」という言葉が、海外でも注目され、共通言語になりつつあるとは知らなかったからです。 2005年に施行された「食育基本法」。正直に言えば、日本で育った私にとって、それが何を指しているのか今いち掴めていませんでした。 現在、私はイタリアで生活しています。最近、多国籍なクラスメイトとのグループプロジェクトをきっかけに、日本の学校給食制度を改めて見直しました。そしてそれこそが、究極の「身体で覚える教育」であったことに気づきました。 1. 「自校調理」というハード✖️「人の温かさ」というソフト 日本の給食の大きな魅力は、多くの学校が校内に調理室を備えている「自校調理方式」にあります。授業中には、廊下に漂う香りや音が子どもたちの五感を刺激し、自然と食への関心を引き出します。 また、日本では「栄養教諭」
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ブロッコリーの旬:始まりと終わり
Lost in Translation: Life of a Japanese Girl in Italy 2026年3月、私はイタリア・ピエモンテ州にあるブラ(Bra)という小さな町にやってきました。「Slow Food」発祥の地として知られるこの場所で、私は食科学大学(UNISG)の大学院生として「フード・コミュニケーション&マーケティング」を学んでいます。授業や日々の生活での気づきを、毎週の日記のような形で綴っていければと思います。 1,ブロッコリーの旬 ブラの町で私が既に大好きになったものの一つに、週に3回、町のあちこちで開かれる「メルカート(市場)」があります。イタリアに来て間もない3月、市場で農家さんに「今、何が旬で美味しいですか?」と尋ねてみました。 答えはシンプルでした。「ブロッコリーだよ」。 彼女はそれでパスタを作ることを勧めてくれました。 私は少し驚きました。 東京で生まれ育った私は、ブロッコリーの旬を意識したことがなかったからです。私にとってブロッコリーは、一年中スーパーに並んでいる野菜で、言ってみれば学校のお弁当に
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ガストロノミーは、高級料理のことではない。
Issue Vol. 1 — ガストロノミーを解体する:社会的に構築された「品質」 1.食の中心的価値 Movimento Metropolitano(MoM)は、単に美味しい料理を探求するだけの活動ではない。私たちは、ガストロノミーを「総合的な知の体系」として捉え、その視点から社会を考察する。 ラテン語の sapore(味わう)は、sapere(知る)と同じ語源を持っている。味わうことは、世界を知り、自分との感覚距離を近づけるプロセスそのものだ。かつて美食家ブリヤ=サヴァランが「We are what we eat(私たちは食べたものでできている)」と述べたように、食は人間を理解する助けとなる。現代の社会に即した「ネオ・ガストロノミー」を定義するためには、まずこの視点を持つ必要がある。 2.文化によって「構築」される品質 MoMが共有する核心的な視点は、「品質は食品に本来備わっている属性ではない」というということだ。むしろ、 品質とは、私たちの文化や文脈の中で「構築」されるものである。 「テロワール(食とその原産地の結びつき)」のように現在高
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2025年、私の必読5冊-by Andrea Rasca
今年、あらゆる喧騒と慌ただしさのなかで、私はずっと一つのシンプルな問いを自分に投げかけていた。社会を本当につなぎとめているものとは何だろうか。 経済学者はGDPを指し、政治家は戦略を語り、テックの専門家はアルゴリズムを持ち出す。いずれも数値を称揚するためのものだ。しかし私にとって答えは、もっと単純で、そして深い。社会はその「儀式」によって成り立ち、また崩れていく。ともに分かち合うパン、共有される物語、受け継がれていく知恵である。 私は世界で最も裕福な都市の一つに住んでいる。そこでは毎週、食べられるはずの食べ物が山のように捨てられている。その一方で、同じ街の中で、食事を抜く家庭があり、子どもたちは夕食にポテトチップスの袋を食べ、親は中毒性を狙って作られた揚げ菓子より高価な果物を節約している。食べ物にあふれた街に、空腹の子どもたちがいる。これは単なる不平等ではない。人々に尊厳をもって食べさせることのできない食料システムは、効率的なのではなく、壊れているのだ。 五冊の本を通して、異なるジャンルと声が同じ食卓へと立ち返る。そこから見えてくるのは、食、文化
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鉄板焼き ― 職人技と歴史に裏打ちされた “ライブクッキング” の文化
鉄板焼きは、シェフが目の前で料理を仕上げるライブ感が魅力の食文化。歴史や職人技、ステーキやBBQとの違いを解説し、五感で味わう体験の魅力を紹介。
読了時間: 2分


日本の“コメ価格ショック”は落ち着いたのか?ー令和の米騒動ー
2025年に起きた日本のコメ価格高騰は、猛暑の不作と需要急増が重なったことが原因。現在は落ち着いたものの、気候変動や生産体制の弱体化により再発リスクは残る。日本の食を揺るがした“静かな危機”の全貌を解説。
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英国の最新予算案:誰が得をし、誰が負担するのか—飲食業と生活者の現実
今回の英国予算案は、表向きには「バランス」を掲げながら、実際には「誰が食べ、誰が払い、誰が生き残るのか」という交渉である。賃金は上がり、生活コストも上がる。救済を約束しながら、同時に別の形で負担が回ってくる。その緊張が社会全体に漂っている。 2026年までに ナショナル・リビング・ウェイジ(全国生活賃金)が12.71ポンド へ引き上げられることは、労働者にとって大きな前進である。賃金が伸びれば、生活の不安定さは確かに和らぐ。労働の尊厳を認める動きとも言える。 しかし、すでにエネルギー価格や食材費高騰に苦しむレストランやカフェにとって、これは新たな負担だ。オーナーは従業員の生活を守りたい一方で、店を続ける体力も求められる。提供される一皿には政策の重みが乗り、店は公平と生存の間で揺れている。 また、今回の予算案では 小売・飲食業を対象とした事業税(Business Rates)が恒久的に引き下げられる 一方、従来の 40%割引制度は廃止 される。改革なのか、単なる調整なのか——企業が得をするのか、それとも現状維持に過ぎないのかは依然として不透明である
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「オーガニック」の意味が変わる?―再生型農業とのせめぎ合いが生む、新しい食の価値観―
ヨーロッパで「オーガニック(有機)」の意味が揺らいでいる。再生型農業との競争、生活費高騰による“高級志向”化、健康志向とのすれ違い——いま食の信頼をどう守るのか。有機のこれからを考える2025年の最新動向を解説。
読了時間: 3分




「子ども食堂」:食事から広がる、日本のあたたかなつながり
日本各地に広がる「子ども食堂」は、食事を提供するだけでなく、地域の人々が世代を超えてつながる温かいコミュニティ。食を通じて支え合う日本の新しい社会の形を紹介します。
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英国でゲノム編集作物の「表示なし」販売へ
イギリスでゲノム編集作物の表示義務が撤廃される新制度「遺伝子技術(精密育種)規則2025」を紹介。科学の進歩と消費者の知る権利の間で揺れる英国の食の現状をわかりやすく解説します。
読了時間: 2分


本物の鮨を求めて──日本の「omakase」が世界を魅了する理由
寿司が世界中で人気を集める今、「おまかせ」は特別な体験。旬の素材や伝統文化を通して、その魅力をご紹介します。
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青山ファーマーズマーケットで味わう、日本各地の旬とストーリー
東京・青山で毎週末に開催される「青山ファーマーズマーケット」をMOMチームが実際に訪問。全国から集まる新鮮な野菜や果物、はちみつやドレッシング、さらにカレーやピザのキッチンカーまで楽しめる、都会で自然と人に出会えるマルシェの魅力をレポートします。
読了時間: 1分


燕三条の食器:毎日の食卓に寄り添う、日本のものづくり職人の町から生まれる道具
手にした瞬間から伝わる、ほどよい重みとなめらかな手触り。新潟県・燕三条の食器は、毎日の食卓を少し特別にしてくれる存在です。江戸時代から続く金属加工の町で生まれた道具には、見えない部分にまで職人の心配りが込められています。
読了時間: 2分


精進料理こそ、世界に誇る日本のヴィーガン文化
日本の精進料理は、動物性食品を使わない完全ヴィーガンの伝統食。素材の味を生かす哲学と五味五色五法、サステナブルな食文化を紹介します。
読了時間: 2分


風味豊かで持続可能な未来創業者のビジョン
アンドレア・ラスカとのこの対談の 中心で、彼は食の未来とMoMの使命の原動力について独自の見解を語っている。彼は雑音を断ち切り、どうすれば私たちが真の変化を起こせるかについて、単刀直入に核心を突いている。 1.生涯の情熱」という言葉をよく耳にしますが、情熱が真空の中で生まれ...
読了時間: 6分
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