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なぜ今、私たちは再び「酸味」を求めているのか。
LOST IN TRANSLATION: LIFE OF A JAPANESE GIRL IN ITALY 菌の世界は、ある意味とてもシンプルだ。 微生物もまた、私たちと同じように「食べて」いる。糖を食べて、身体を動かすためのエネルギーへ変換する。そして私たち人間は、その代謝の副産物を食べているのである。イタリアで暮らし始めてから、私はそんな微生物の世界を以前より強く意識するようになった。 乳酸菌。ミルクに含まれる乳糖を食べて、乳酸をつくる。得意技は凝固で、牛乳のタンパク質を、自分の作った酸の力でキュッと固めること。 ある日、エクアドル出身のクラスメイトに、スーパーで売っている牛乳と少量のヨーグルトから簡単にヨーグルトを増やせると教わった。しかも彼女は、牛乳やヤギミルク、ギリシャヨーグルトを組み合わせて、自分好みの味にしているらしい。 一見簡単そうだったので、私もやってみた。しかし見事に失敗した。原因は、牛乳を温めすぎてしまったことだった。彼女は「鍋に指を入れても何も感じないくらい」、つまり人肌程度が理想だと言っていたのに、その時の私は菌が活動で
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